最近、ある不動産のご契約をいただいたのですが、その売主様は大阪にお住まいのご夫婦でした。
ご年齢は80代とのことで、とても穏やかであたたかいお人柄が電話越しからも伝わってくるような方々です。でもちょっとお耳が遠いのです。
実は今の不動産の売却は、ほとんどの手続きをオンラインで完結できる時代になっています。メールやZoom(ズーム)などのテレビ電話を使えば、契約書類も電子でやりとりできますし、わざわざ足を運ばなくても問題はありません。
でも今回、私はあえて大阪まで出張させていただきました。
理由はひとつ。
「直接お会いして、お顔を見ながら、安心していただいたうえでご契約を進めたかった」からです。お耳が遠い事をご本人様も気にしていらしたので電話などでは十分な説明が出来ないだろうと…
正直なところ、オンラインの方が時間も労力もかからずスムーズです。
でも、不動産という大切な財産を手放すという、大きなご決断をされるお客様に対して、私はなるべく「顔を合わせてお話をする」ことを大事にしたいと思っています。たとえ時間がかかっても、それが人としての礼儀であり、信頼の土台になると思うからです。
大阪に到着し、ご夫婦のご自宅に伺うと、おふたりとも満面の笑みで迎えてくださいました。
「遠くからわざわざ来てくれて、ありがとうね」
そう言ってくださり、ついには「良かったら泊まっていきなさい」とまで(笑)。
心のこもったおもてなしが、とてもありがたく、胸が熱くなりました。

せっかくの大阪出張だったので、私は妻と愛犬を連れて、ちょっとした“家族旅行”も兼ねていたため、お泊まりは遠慮しましたが…それでもそのお気持ちが本当に嬉しかったです。
ご契約の後も、何度も「ありがとう」と言ってくださり、こちらこそ感謝でいっぱいになりました。
最近は「便利さ」がどんどん進んでいます。
スマホひとつで何でもできる時代です。けれど、その便利さの陰で、少しずつ「人と人とのつながり」が希薄になっているのも事実です。
だからこそ、私は「顔を合わせて話すこと」「直接ありがとうを伝えること」を、これからも大切にしていきたいと思っています。
遠く離れた場所でも、不動産の売却はもちろん可能です。
でも、「会って話して、納得して売りたい」――そう思われる方には、これからも、全国どこでもお伺いするつもりです。
お住まいのこと、不動産のこと。
もし少しでも不安やお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
まずは、電話でも構いません。声を聞かせていただけるだけでも、私は嬉しいです。