不動産の価値って誰が決めると思います?
過去に私も再三にわたって書いていますが…
不動産の売値は売主さんが決めるんです。自由に!誰が何と言おうと、バカにされようが、貶されようが、その権限を持っているのは売主(所有者)様だけです。
と・こ・ろ・が…
買うかどうか!いくらで買うのか!を決める権限を持っているのは、買主様だけなんです。そりゃそうですよね!要らないものは要らないし、欲しいものは少々高くても欲しいし…。いくら広告で50%OFFと書かれていても要らないものは買いません。
そして、社会的根拠としての不動産評価は不動産鑑定士だけが行います。だからと言って鑑定士が評価した金額で誰かが必ず買ってくれるものではありません。
結局、不動産の価値(価格)を決めるのは、買ってくれる買主という事になりますよね!買い主が現れて初めて売買実績となり値が付くという事です。
なぜこんな事を書いているかというと。
以前に、私の知人の土地(田)を、某建築会社2社に査定を依頼しました。250坪程度の土地なのですが…。
地理的要因、開発経費の要因などを鑑みて、2社とも購入不可!という厳しい査定を受けました。簡単に言うと「イラネっ」という事です。
その、同じ土地としばらく前に、今までは直接関わった事の無い某建築会社にダメもとで持ち込んでみました。持込んだ当初は、あまり気乗りしない表情でしたが、数週間経った今日、その会社から電話がありました。
「以前のお話の土地ですが…700万円ほどで買い取らせていただきたい!」と。
この話は、今後、所有者様と価格の相談をし、実際にその金額で売却するのかどうか詰めていくのですが、今回、書きたいのは…
土地の評価が、A社0円、B社0円に対し、C社は700万円だったという事。
買主が違えば、評価はこんなにも違うんです。どの会社も住宅を建てる事を前提として土地の評価をしているんです。ゴールを同じにしている3社なのに、評価がこれだけ違うという事。驚きませんか?
不動産業界に居ればよくある事ですが、業界に接していない方々はどう思うのでしょうか?
まぁ、住宅を建てて売却する時には数千万円の価値となって売却するのですから700万円は誤差といえば誤差なのかもしれません。
どこのリサイクルショップに持ち込んでも0円評価だった食器棚を、近所の中古品屋に持ち込んだら700円で買ってくれた。その中古品屋は、磨いて塗装してピカピカにして5,000円で売りました。という話と同じですね。
不動産というスケールで話すと、700万円と大きな数字ですが、理屈はリサイクルと同じです。
で、なにを言いたいかというと、
あまりやる気がない不動産屋だったら「その土地売れません!」で終わっていた可能性があるという事です。0円評価は無いにしても、100万、200万円という金額で売却先をさがして売却していたかもしれません。
自己の利益の為に、安く特定の業者に売らせてしまう仲介業者もいますからいるらしいので、売却の際には業者選びに注意しましょうね!という事をいいたいのです。
この話の土地は、きれいに仕上がった完成宅地状態で坪10~12万円程度の地域の話です。市街地に近くて坪20~30万円する地域であれば、もっともっと大きな誤差が生まれる事になると思います。
不動産ってこわいですね!