対面キッチンは今どきの常識中の常識ですよね。我が家も最近まで対面キッチンでした。今回のリフォーム時に思い切って対面部分に壁を新設して完全クローズの独立キッチンにしました。
キッチンの出入口にも扉をつけて、用が済んだら締め切りです。何故か?一番の理由は寒さ対策でした。
我が家は、築25年ほどの住宅です。当時の断熱と言ったら情けないほどの厚み薄さです。サッシもペアガラスを導入していましたが、冬に窓際に座っていると足元がキンキンに冷える状態。暖房も効率が悪くあまり効かず真冬はガス、電気、灯油の3台体制でした。断熱改修は大工事になり過ぎるし、効果のほどが心配でしたので、暖房効果を上げる秘策として部屋(空間)を狭くすることに視点を置きクローズとしました。
今回の記事は、断熱のお話ではなく間取りですので、話を間取りに戻します。クローズキッチンに改修する案を妻に話したときは、少々さみしそうな顔をしていました。「一人で料理しろってか!?」と言わんばかりでしたが・・・いざ完成してみると、これがナカナカいいのです。もうすでに子供も独立し、家には妻と二人だけなので子供を常に視界に入れておきたいという希望は無いからなのですが、全くキッチンとつながっている必要がない。冷気が来ない。冷蔵庫の音もしない。お湯を沸かしている時などは扉を開けておけばお湯が沸いた気配は十分感じられる。それに、キッチンが少々散らかっていても気にならない。知人が訪ねてきても慌てて流し台を片付ける必要がない。良い事づくめ。
(注意)洗い物くらいはご主人もお手伝いすることが条件です。
もう一ついえば、リビングは無垢材のフローリングでしたが、中央の6畳分を畳敷きにしました。私も妻も炬燵が大好きなので、やはり畳が欠かせません。これもはっきり言って大正解でした。
現代の家づくりと真逆をいくリフォーム大作戦でしたが、大満足しています。
結局なにを言いたいかというと、理想の間取りも常識の間取りも時代と、家族状況によって変わっていくってことです。こんなこといったら夢も希望も無いけど、今新築をしようと思って間取りを考えている方も、10年後の20年後の理想の間取りは全く違っている可能性が高いという事です。だから「どうでもいいじゃん」という事ではなく、理想とギャップが大きくなったとき間取り変更ができる家であったらいいんじゃないかと。今だけの事に目を奪われず、10年後はこう使う、20年後はこう使う、と言う所まで考えて作れたらいいですね。でも、今考える将来のプランも実際に20年たったら又、価値が変わるんですが。。。