やはり、コロナが原因で住宅ローンの支払いに限界が来てしまう方も出てこられるでしょう。こんなに長引くなんて経済の専門家でも思いもよらなかったと思います。その上、ロシアがらみ、アメリカの金利政策の影響もあり、物価が高騰しています。そもそもギリギリの住宅ローンを組んでいた方にとってはコロナの影響がなくても苦しい時です。
他にも住宅ローンの返済に悩まれる方の中にはいろいろなケースがあります。
離婚、健康問題、介護、子育てなど当初には想像していなかった事が起きてしまう事もありますから。
ケース① 離婚
離婚の場合、それぞれの収入は変わりありませんが、生活場所が2つに分かれる事により支出が大幅に増えます。家賃、光熱費はもちろんですが、食費なども非効率になります。尚且つ、連帯債務、ペアローンなどの場合、感情的なもつれで支払いが滞る事もあります。
ケース② 本人の健康問題
ご本人が、事故や病気で思うように働けないという事もあるでしょう。団信の保険金が支払われる場合は別として、支払い摘要までは行かないが、以前の様な働き方が出来なくなるという事は考えられます。仕事を変えるとき、それまで以上の条件の職業に就くのはナカナカ大変なことです。
ケース③ 親の介護
親御さんの介護などで仕事に集中できず、収入が減ってしまう場合もあるでしょう。一生懸命育ててくれた親ですから何とか面倒を見てあげたいと思うのは自然の事だと思います。しかし、世間は厳しいです。介護のための長期休暇を安心して取れる企業はマダマダ少ないと思います。
ケース④ 子育て
子育ても同じように計画通りには行かないものです。子供さんに健康問題が発生してしまう場合もあります。教育費、進学費用が想像以上だったなんてこともあるかもしれません。子供の将来のため、健康のためとなれば、何を犠牲にしてでもと考えるのは親の常です。
今後の対策
最終的な話として、「競売にかけられる事を避ける」これが大切です。競売は、自信の都合を一切汲まれず立ち退きを迫られます。競売では、高値(適正な相場価格)で落札されることは都心を除き不可能に近いです。競売され立ち退いた後も返済が続く事になるでしょう。
その後は、自己破産という形になるのが一般的と考えるべきでしょう。自己破産は人生の終わりかというと、そうは思いませんが準備あっての自己破産と、受け身の自己破産では効果は違ってくると思います。
自己破産は、人生の末路的に言われることがありますが、意外とそうでも無い場合があります。現実的に、破産者になって官報に掲載されても一般の人たちは、官報なんて見ることありませんから。ただし、銀行やカード会社などの金融機関はチェックしています。
仕事上でも一般的には誰にも気づかれませんが、弁護士、司法書士、警備員、不動産会社役員などは、その業務につけなくなります。
ならばどうする
先ずは、金融機関に相談です。リスケジュールで対応できるのか!一時的な支払猶予は出来ないか!など、金融機関も必ず相談に乗ってくれます。
そして、税金については特に注意が必要で、税金の未納があると「差し押さえ」をされる可能性が高いです。差し押さえをされると、最終的に不動産を売却したいと思ってもそのままでは売れません。こういう時、行政はとても厳しいです。税金は何を置いても払いましょう。
任意売却を考える。
金融機関に相談しても、有効な解決策が見当たらない場合は、任意売却という手法があります。ローンの返済を止め、債権が回収機関に渡った後に回収機関の了承のもと不動産の売却を行います。残額は無理のない範囲での返済計画により引き続き返済します。これからの不況の時代に多くとられる手法になるのではないでしょうか。ただし、これも支払事故であることには違いありませんから、俗にいうブラックリストに載り、新たなローンやクレジット契約は結べなくなるでしょう。
若い方の場合は、思い切って自己破産は有効と思います。破産の申し立てをして免責を受けるまでの数か月で復権(普通の状態)です。7~8年程でブラックリストからも消え、新たな生活が出来ます。この辺は、弁護士や司法書士をご紹介できますので専門家にご相談されてみてはいかがでしょうか。
もし、このページをご覧になられている方の中に上記のような状況で苦しんでいる方が居ましたら、悲観的になるのは仕方のない事ですが、新たなリスタートを切る事を念頭に置いて考えましょう。